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小説の感想、解説を書いていきます。

短編小説

【短編】『恐怖』谷崎潤一郎

とても短い谷崎潤一郎の短編小説です。 1913年に大阪毎日新聞に掲載されたようです。 内容は至って簡単。 谷崎と思しき主人公が、乗り物酔いに対しての苦悩と恐怖を抱いているという、令和の現代からすればある意味滑稽な内容に見えなくもないです。 この話…

【短編】『日々移動する腎臓のかたちをした石』村上春樹

村上春樹の『東京奇譚集』の第三作目です。 前回、前々回と引き続き村上春樹のレビューをすることになります。 久々に読むとやっぱり面白い村上春樹。 読みやすい文章に、何気ない現実。そこにほんのりミステリアスな雰囲気を携えた世界が魅力的です。 村上…

【短編】『ハナレイ・ベイ』村上春樹

昨日に引き続き、村上春樹の短編を紹介します。 タイトルにありますハナレイとは、ハワイのカウアイ島の町の名前だそうです。サーフィンやフラダンスが盛んな町で、日本でもサーファーがよく訪れるところとなっています。 今作はそのハナレイが舞台となりま…