気まま図書館

小説の感想、解説を書いていきます。

現代文学

【短編】『日々移動する腎臓のかたちをした石』村上春樹

村上春樹の『東京奇譚集』の第三作目です。 前回、前々回と引き続き村上春樹のレビューをすることになります。 久々に読むとやっぱり面白い村上春樹。 読みやすい文章に、何気ない現実。そこにほんのりミステリアスな雰囲気を携えた世界が魅力的です。 村上…

【短編】『ハナレイ・ベイ』村上春樹

昨日に引き続き、村上春樹の短編を紹介します。 タイトルにありますハナレイとは、ハワイのカウアイ島の町の名前だそうです。サーフィンやフラダンスが盛んな町で、日本でもサーファーがよく訪れるところとなっています。 今作はそのハナレイが舞台となりま…

【長編】『コインロッカーベイビーズ』村上龍

多忙により読書をする時間がまともにとれないということで、昔愛読していた小説を語っていこうかと思います。 村上龍が作家デビューしてまもない頃に執筆したこの『コインロッカーベイビーズ』ですが、話の内容や、1972年頃に社会問題となっていた、産んだ赤…