気まま図書館

小説の感想、解説を書いていきます。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【長編】『カラマーゾフの兄弟3』フョードル・ドストエフスキー

もう長々とこの作品についての感想を書いていますが、ようやく第3巻を読み終えました。物語もいよいよ終盤に近づいてきた模様で、メインキャラクターである長男のドミートリィが父殺しの罪に問われ、裁判にかけられる場面で3巻は終了しています。 父親が殺さ…

『カラマーゾフ』を読む⑦

光文社古典新訳文庫版『カラマーゾフの兄弟』を読み進めていく中での感想などを書いていくコーナーです。 全5巻中、3巻の中盤くらいまでを読み進めました。 いよいよ、長男ドミートリィの気が狂い始めたような感じになっていきます。 父親フョードルの家に侵…

「カラマーゾフを読む」⑥

光文社古典新訳文庫版『カラマーゾフの兄弟』を読みながら語るコーナーです。 第3巻の100ページほどを読み終えました。 ゾシマ長老が天に召されて、心がやさぐれてしまった三男のアレクセイは、友達のラキーチンとともに悪女として語られているグルーシェニ…

【長編】『カラマーゾフの兄弟2』フョードル・ドストエフスキー

カラマーゾフ2巻目読み終えました。 まだ物語の序盤ではありますが、2巻ラストのゾシマ長老の回想などはかなり奥深いテーマを感じます。 この、アレクセイが書き記したとされているゾシマ長老の死に際の回想録は、これから起きる本書の中での現実の出来事と…

「振り返りみたいなもの」

ブログを初めて、もうすぐで2ヶ月になります。 早いものでして、このブログのおかげで読書することを意識することもできましたし、その反面、読書するのにプレッシャーを感じたりすることもありました。 なんのためにしているかという理由も定かではありませ…

『カラマーゾフの兄弟』を読む⑤

光文社版「カラマーゾフ」第2巻の終盤まで読み進めました。 第2巻は物語の中でもかなり難解な場面が多く登場しますが、それゆえに「カラマーゾフ」の真骨頂のような面も垣間見えたりするわけです。 具体的にはカラマーゾフ兄弟の次男であるイワンが頭の中で…

『カラマーゾフの兄弟』を読む④

昨日、小説家になろうのサイトにアップされている、ヤマダヒフミさんという方が書かれたドストエフスキーについての評価を読んでいました。 この方、経歴とかは知りませんが、かなり確信をついたものを書いておられる印象で、特にシェイクスピアとドストエフ…

『カラマーゾフの兄弟』を読む③

光文社版『カラマーゾフの兄弟』2巻に突入しました。 2巻のでは主人公アレクセイの尊敬するゾシマ長老がメインと章が多かった記憶です。 ゾシマ長老の死は、アレクセイの神への信心を揺らがせます。アレクセイは物語の中でも唯一といっていいほどの純粋さを…

【長編】『カラマーゾフの兄弟1』フョードル・ドストエフスキー

光文社古典新訳版の『カラマーゾフの兄弟』1巻を読み終えました。 「カラマーゾフ」は全部で5巻ありますが、この第1巻の時点でメインの登場人物はあらかた出てきます。 なのでこの1巻の展開をしっかりと理解しておく事で、後の話が読みやすくなりそうです。 …

『カラマーゾフの兄弟』を読む②

『カラマーゾフの兄弟』はタイトル通り、カラマーゾフの姓を請け負った三兄弟をメインとした話になります。長男のドミートリィ、次男のイワン、そして末っ子のアレクセイは兄弟でありながらも育ちや性格が違っており、それでもなお貪欲で道化を演じる父親の…

『カラマーゾフの兄弟』を読む①

あらゆる文学作品を漁っていると、どんどんとレベルの高いものが目に見えて仕方ありません。ネットで調べたりすると、たとえばAmazonでは関連作品に沢山興味深い小説がおすすめとしてあがってきます。 私は3月頃に哲学の勉強をほんの少ししたのですが、たっ…

【番外】ふりかえりとかこれからのこととか

最近、ブログを更新する頻度がめっきり減ってしまい、焦りのような気持ちが大きいです。 読書自体を嫌になったわけではなく、むしろ量自体は増えているのですが、いかんせん夜の一人の時間が減ってしまい、なかなかブログを書く時間も取れなくなっています。…

【短編】『檸檬』梶井基次郎

梶井基次郎の代表作です。才能のある作家でしたが、肺結核により31歳で病没しました。いくつかの作品を読んだことがあるのですが、感覚に訴えかけるような文章が独自の世界観を形成しています。 『檸檬』は梶井基次郎の中でも特に有名な作品ではないでしょう…